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高尾英邦教授が「第28回源内大賞」を受賞しました

多くの功績を遺した偉人「平賀源内」を称え、電気?通信技術等の研究分野で学術的に評価が高く、実用化に結びついたり将来的に発展が期待されたりする研究を行った四国4県の研究者を毎年表彰する「源内賞等」の選考において、本学の高尾英邦教授(創造工学部 機械システム工学領域長/微細構造デバイス統合研究センター長)が最高賞の「源内大賞」に選出されました。

本年は「第28回源内賞等」のなかで2年ぶりに源内大賞が選出されています。平賀源内ゆかりの地、香川県さぬき市で行われた第28回源内賞等授賞式において、同表彰を主催するエレキテル尾崎財団理事長の尾崎勝氏から賞状等が高尾教授に授与されました。

受賞者氏名 :高尾英邦(創造工学部 教授/微細構造デバイス統合研究センター長)
受賞名 :第28回源内大賞
研究課題名 :指先の繊細な触覚を再現する「ナノ触覚センサ」技術

高尾教授の研究は人間が持つ指先の精緻な皮膚構造を参考にして半導体微細加工技術で触覚センサを形成し、指先の繊細な感覚を上回る超高性能の触覚技術を実現するものです。この触覚センサは人間が感じ取れる限界を超える微妙な触覚の違いを区別可能であり、計測対象表面からセンサで取得した触覚信号を人工知能(AI)に繰り返し教え込むことで、人間では3割ほどしか見分けられない7種のティッシュペーパーを8割以上の正確性で見分ける性能等の学術的成果が得られています。また、学術面だけでなく、本触覚センサ技術が2019年に香川大学とタッチエンス株式会社の間で締結された特許ライセンス契約によって実用化(製品化)にむけた開発が進められている点も高く評価されました。

本技術は将来的に、手触り感を重視する製品製造の品質向上、福祉用機器や介護技術の向上、先進的な医療診断技術や看護用品の開発、指先の繊細な感覚の記録による日常的な健康管理等の様々な分野で利用できると期待されます。