東京など大都市でのヒートアイランド現象はよく知られていますが、高松市のような中規模都市での現象はあまり知られていません。
しかし、高松市伏石町にある高松地方気象台で観測されている気温は1980年代から上昇傾向が見られます(図-1)。
図-1 高松の気温の推移
そこで、高松市内の気温分布の現状を調べることを目的として、市内の小学校12校の百葉箱に記録式温度センサを設置し、1時間ごとに気温データを記録しています(図-2)。
そして、これらのデータをもとに、気温上昇の緩和を目指し、気温分布と周辺環境との関係について分析しています。
図-2 小学校の百様箱に設置した自動記録式温度計 (a) 自動記録式温度計 (b) 百葉箱
8月の最高気温と気温観測を実施している地点周辺50m×50m内の緑被率との関係(図-3)から、周辺の緑被は気温低減に寄与していることが明らかとなりました。
図-3 緑被率と8月の最高気温との関係