2014年06月04日
電子?情報工学科では、昨年度着任の新任教員の講演会2件を下記のように開催いたします。本学科での新たな研究活動についての情報を提供することを目的としていますので、学内外の多くの方に御来聴いただければ幸いです。興味のある方はお気軽にご来場いただき、今後の研究交流?産学交流にお役立てください。
※参加申込は不要です。駐車可。
日時:2014年6月30日(月)16:30~18:30
場所:香川大学工学部キャンパス(高松市林町2217-20)3号館(講義棟)1階3102 教室
1.市野 順子 准教授 [16:30~17:30]
題目:知的?創造的活動を支援するために人とコンピューターはどう関わり合うべきか
概要:さまざまな情報機器やネットワークに囲まれた私たちは、「知識が身についた」、「解決した」、「相互に分かり合えた」つもりで、実は表層的、受動的、思考停止の状態に陥っていないでしょうか。先端技術を組み合わせただけ、便利さや使いやすさを追求しただけの情報環境は知的な活動の支援にはなりえず、逆に人間の本来もっている創造力や感性を阻害する事例が数多く報告されるようになってきました。これは、単に情報システムの機能やユーザビリティといった表層的な観点を越えた、文化的な衰退の原因ともなりうる社会的問題と言えます。本講演では、情報環境のあり方を人間の側から見つめ直し、真に人間の知的?創造的活動を支援できる情報環境の実現を目指して進めている研究について紹介します。
2.三木 信彦 准教授 [17:30~18:30]
題目:移動通信システムの現状と将来 ~第五世代移動通信へむけて~
概要:既に日本では携帯電話の契約者数が人口を超えており、計算上一人一台保有する状況となっています。更に、近年の急速なスマートフォンの普及に伴い、スマートフォンを含む携帯電話を用いたデータ通信量も増加し続けています。これを支えるのが、LTE (Long-Term Evolution)です。LTEを拡張した第四世代移動通信LTE-Advancedのサービスが日本で間もなく開始されるものの、2020年代には2010年に比較して1000倍になると予測されるデータ通信量を収容するのは困難といわれています。これに加え、今後も多種多様な新規サービスの出現にも対応できることが期待されていることから、第五世代移動通信の研究が世界中で開始されています。本講演では、移動通信システムの現状、その高速伝送を支える要素技術に加え、第五世代移動通信についての動向、及び研究課題を紹介する予定です。