2011年12月16日
知能機械システム工学科の能見公博准教授らが開発に取り組んでいる香川衛星STARS-Ⅱが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のGPM主衛星打ち上げH-ⅡAロケットに、相乗り小型副衛星として選ばれ、2013年に打ち上げられることが決まりました。
これを受け、平成23年12月15日(木)、工学部キャンパスにて能見准教授による説明会が開催されました。
STARS-Ⅱは、2009年に打ち上げられたKUKAIの後継機で、宇宙ゴミを回収する人工衛星を目指して現在開発中です。KUKAIと同様に、親機と子機がテザー(ひも)で結ばれている構造ですが、STARS-Ⅱでは、テザーに電流を流す技術を取り入れ、磁場を利用して宇宙空間を移動させます。さらに、テザーに伸縮機能を持たせ、微調整をしながら確実に目標地点に到達させます。最終的には、アームを動かして宇宙ゴミをキャッチし大気圏へ落とす、宇宙のお掃除衛星を目指しています。
宇宙空間に散々する宇宙ゴミについては、10㎝以上のもので2万個とも言われており、世界的に緊急課題となっています。国内外でも宇宙ゴミを除去する人工衛衛星の研究開発が始まっていますが、まだ実証はされていません。能見准教授は、「良いタイミングで打ち上げが決まり、宇宙ゴミ除去の実験へ向けて次のステージへ進むことができる。今後は、地域技術が宇宙産業へ参入できるよう整備し、四国の衛星開発を促進させたい。」と意欲を示しました。
【参考】
説明会配付資料(PDF:1028KB)
JAXAプレスリリースホームページ(GPM相乗り公募小型副衛星の選定結果について)
能見公博准教授(右)、増田拓朗工学部長(左)
会場の様子
STARS-Ⅱについて説明する能見准教授
能見研究室の学生も取材を受けました